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2022.06.01
CORPORATE

“転職回数9回”のCTO 兼 CHROが語る『キャリア形成』とは?

こんにちは、レアゾン・ホールディングス人事本部の赤岩です。 この度、株式会社レアゾン・ホールディングスについてもっと知ってもらいたいという思いから、オウンドメディアを立ち上げることになりました。レアゾンのカルチャーや社員の雰囲気、現在取り組んでいる事業などについて、今まで発信してこなかった部分をオープンにしていこうと思います。 初回記事は、CTO 兼 CHRO丹羽さんにインタビューしました。丹羽さん自身の今までの経歴を交えつつ、『キャリア形成』について思うことをお話いただいています。数多くの経験を持つ丹羽さんだからこそ話すことが出来る内容になっておりますので、自分のキャリアを考える際に少しでも参考にしていただけたらと思います。

丹羽 隆之 にわ たかゆき 株式会社レアゾン・ホールディングス 取締役 CTO 兼 CHRO

慶應義塾大学環境情報学部卒業後、株式会社セガに入社。1996年に株式会社スクウェア(当時)に転職し、LA、ハワイにてPlayStation向けに「パラサイト・イヴ」「ファイナルファンタジーIX」をバトルメインプログラマとして制作。その後、DB、ネットワークに興味を持ち2001年より野村総合研究所にてシステム開発に従事。2007年からアメリカのベンチャーにシニアエンジニアとして参画。その後、マーベラスを含め複数社の役員、CTOを経験後、2017年より現職。

幼少期から生粋のコンピュータオタクだった、慶應SFC1期生が選んだファーストキャリア

赤岩

まずは丹羽さんのご経歴について色々とお伺いしたいと思います。そもそもどんな学生でしたか?

丹羽

私は小学生時代からPCに興味がありコンピュータオタクでした。そして映画、特にSFが好きだったこともあり、大学ではCGを学びたいという思いから、慶應義塾大学(SFC)へ入学しました。余談ですが、SFC1期生です(笑)。

赤岩

あら、そうなんですね!私の大先輩です(笑)。大学卒業後、新卒でどんな会社を選ばれたのでしょうか?

丹羽

新卒ではセガへ入社し、ゲームセンター向けゲーム(アーケードゲーム)の開発プログラマーとして従事しました。本当はCG技術に携わりたかったのですが、入社したタイミングで配属予定だった部署が無くなってしまいました。

赤岩

その後、約2年程度で転職されていると思うのですが、何かきっかけがあったのでしょうか?

丹羽

やはりCG技術に携わりたいという思いが捨てきれなかったことが一番の理由です。どうしても映像系のCGに関わりたくて、思い切って25歳の時に転職をして、アメリカのLAへ行くことになりました。

赤岩

その後、現在に至るまで合計9回の転職をされたと伺っています。

丹羽

そうなんです。現在のレアゾン・ホールディングスが10社目です。日本人の中では転職回数が多いほうだと思います。ちなみに今まで在籍した会社のうち、現存する企業は当社含め3社、買収・吸収・合併された会社が3社、事業停止などでほぼ現存していない会社は4社となっており、やはりIT業界は変化が激しい業界だなと改めて実感します。入社して3カ月で事業停止したり、経営状態が悪化してレイオフされた経験もあります。

予想できないことが起こるのが人生なので、渦中は辛く大変なのですが、今では良いネタを手に入れたくらいには思えるようになりました。

はじめての転職で渡米し、『パラサイト・イヴ』『ファイナルファンタジー9』などの超有名タイトルの開発を手掛ける

赤岩

その後の転職は、それぞれどんなきっかけや理由があったのでしょうか?

丹羽

転職でアメリカに行き、スクウェアにてバトルのリードエンジニア(メインプログラマ)として「パラサイト・イヴ」というゲームの開発に携わっていました。その後、『ファイナルファンタジー9』というゲームに関わったのですが、このゲームが2本続けて100万本以上売れたゲームとなり、私のキャリアの中でも転機となるものでした。

そして、自分の中ではやり切った感があったのと、ネットワークへの興味が出てきたということもあり、30歳で日本へ戻ってきました。帰国後は、色々なアプリケーションに触れたいという思いがあり野村総合研究所へ転職。その後、35歳で自分が作りたいものを開発したいという思いから起業しました。

しかし、これが失敗でした。開発がしたくて会社を作ったのですが、自らが経営者になると開発以外の業務もたくさんあり、思い描いていた働き方をすることができませんでした。ここで改めて、今までエンジニア業務に専念できていたのは、たくさんの人に支えられていたからだったのだと、思い知らされました。

そんな時に、スクウェアで一緒に働いていたメンバーに声をかけていただき、37歳で再度アメリカでエンジニアとして働くことを決断しました。35歳を超えてもエンジニアとして仕事が出来たのです。しかし、リーマンショックの影響や会社側の“タイミング”もあり、結局解雇となってしまったのです。この時既に40歳超えでした。

人生最後の転職。著名メガベンチャーや外資系IT企業ではなくレアゾンだった理由

赤岩

とても波乱万丈の人生ですね...そしてレアゾン・ホールディングスへ入社されたのですね。

丹羽

そうです。その時46歳だったので、人生最後の転職のつもりで転職活動をしていました。著名なメガベンチャーや外資系IT企業からも良いお話をいただいていたのですが、社会人人生を半分折り返したと考えた時に、改めてどんな会社で働きたいかを振り返りました。そして出た結論は、

  • 規模が大きすぎる会社は合わない
  • スピード感がある会社のほうが合う
  • 自由な働き方をする会社の方が働きやすい

ということでした。そして、これらが当てはまる会社を探したところ、レアゾン・ホールディングスに辿り着きました。

赤岩

レアゾン・ホールディングスへ転職して良かったな、と今感じるのはどんなところですか?

丹羽

入社年次に関係なく"やりたい人"にチャンスをくれるところ、今までの経験以上に新しいことに挑戦できること、です。当社は『menu』のようなフードデリバリービジネス、『NobrockTV』のようなYoutubeチャンネル、AWSでも取り上げられるくらい新しい取り組みをしている『ドラゴンスマッシュ』のようなゲームビジネス等、他にも様々なビジネスを展開しています。

当社は日本のローカルな会社ですが、「世界一の企業」を本気で目指しており、それが達成できない目標だとは思っていません。複数の事業を展開しているレアゾン・ホールディングスだからこそ、事業横断で多くのことに取り組むことができるという点で、非常に面白みを感じることができます。

9回転職して確信した、仕事とキャリアで大事な6つのこと

赤岩

私には想像しきれないほどの豊富なご経験をお持ちの丹羽さんですが、これまでのキャリアで学んだことを教えてください。

丹羽

色々あるのですが、

  1. 自分のやりたいこと・得意なことを知る
  2. 武器を磨く
  3. 好きなこと・やりたいこと・興味があることを仕事にする
  4. 転職で重要すべきこと
  5. 常に学び続ける
  6. 新しい領域に挑戦する

ですかね。

赤岩

ありがとうございます。もう少しそれぞれ具体的に教えていただきたいです。

丹羽

はい、それぞれ簡単に説明しますね。

①自分のやりたいこと・得意なことを知る。
これらを知る上で私は、SEDAモデルという考え方を活用しました。ざっくりとScience・Engineering・Art・Desigen領域の4種類のうち、自分がどの領域を得意としているかを理解するということです。

丹羽

②武器を磨く
キャリアを積んでいくと、自分がどの分野であれば他の人に勝てるのか、自分の価値はどこにあるかということが徐々に分かってきます。出来ないこと、苦手なことをやり続けても勝てることはないので、自分が得意とする分野で挑戦し続けることで、更に成長できると感じます。

③ 好きなこと・やりたいこと・興味があることを仕事にする
社会人になると、1日約8時間、1週間で約40時間の仕事をします。つまり、1週間のうち、約25%程度は仕事の時間に費やしていることになります。それだけの時間をやりたくない仕事に使うのはもったいないと思いませんか?

日本はサラリーマンの3人に1人が「会社に反感を持っている」というデータがあります。これは、やりたくない仕事をしているから起こっている現象だと思います。せっかくの人生なので、自分がやりたい仕事をすることが一番です。

④転職で重要すべきこと

a.ワークライフバランス vs ワークインライフ
少し前「ワークライフバランス」を重視する会社や人も多く、1日8時間仕事・8時間プライベート・8時間睡眠、という考え方が浸透していました。しかし、私は1日の中でバランスを取るのではなく、一生で見た時にバランスが取れていることが本当の意味での「ワークライフバランス」だと思います。最近ではそのことを「ワークインライフ」という言葉でまとめられたりします。

b.お金 vs やりたいこと
転職をする際に、お金とやりたいこと、どちらを取るかという時にもちろん両方叶えられるに越したことはないですが、転職を多数繰り返している私が思うには、やはりやりたいことを優先した方が良いと考えます。お金を重視するタイミングがあっても良いとは思うのですが、好きなことを仕事にしていないと仕事自体が嫌いになり、成果を出しにくくなる可能性もあります。例え最初の給与が満足いくものでないとしても、やりたいことを仕事にしていれば成果を出して昇給したり、その成果を基により環境が良い会社へ転職することができるかもしれません。

一時的ではなく長期的なキャリアを考えると、結果的にやりたいことを優先する方が上手くいく可能性は高いと思います。

c.成果出してから vs ポジションをみつけてから
転職をするタイミングも非常に悩むところではあると思います。正直、一期一会のタイミングということもあるので難しいところではありますが、私の場合は成果を出して、そのタイミングでやりたいことを実現できそうな会社を選ぶというスタンスでキャリアを重ねてきました。仮に自分が面接官の場合、スキルはきちんと持っているがそれといった成果がない候補者が来たら、この人本当に大丈夫?と不安になります。そのような不安を抱かせないためにも、特に若いうちは成果を出すことにこだわった方が良いです。

⑤常に学び続ける
最近では当たり前すぎて言わなくなりましたが、IT業界はめまぐるしいスピードで進化しています。日本人は特にトレンドに対して感度が高いと言われているのですが、ただトレンドを追いかけるだけではなく、自分の好きな分野でスキルを磨いていくことをお薦めします。完全に新しいことをするためには、インプットを増やし続けることが重要だと考えています。

⑥新しい領域に挑戦する
例えば、私が大学を卒業した27年前は、エンジニアといえば機械や製造系の技術職の人を指す言葉で、ゲーム開発やネットワーク・サーバ・金融系等のコードを書く人はみんなプログラマーと呼ばれていました。しかし、徐々にプログラマーの仕事が細分化され、情報工学系の仕事全般がITエンジニアと言われ出し、エンジニア=ITエンジニアのことを指すようになりました。そして、今では周辺領域の仕事が融合され、ITエンジニアの仕事がどんどん拡張してきています。

また、エンジニアの知識を基に、エンジニア以外の仕事を行う人も増えています。当社でも、広告事業部に元エンジニアの事業責任者がいたり、フードデリバリー事業の事業責任者も元機械学習エンジニアであったり、また、現在の人事部長も元々はゲームエンジニアで、その後menu立上げ時のリードサーバーエンジニアとしての経験を持つ人間です。このように、今後は今までの経験や知識を活かして、別の新しい領域に挑戦することも可能になってきています。

失敗から学んだ、スキルよりも実績よりも重要なこと

赤岩

とても具体的にありがとうございます!転職を重ねて色々な事を学ばれ、キャリアアップされていると思うのですが、そんな丹羽さんでも失敗の経験はあるのですか?

丹羽

もちろんたくさんの失敗をしています。今思えば20代の私は相当扱いにくいエンジニアだったと思いますね。当時、実績も積んで他の人たちよりもスキルは一歩抜き出ていたこともあり、周囲の人たちにかなり厳しくあたってしまっていました。

そんな時に上司から「スキルがあることはみんな分かっているけれど、どんなに優秀でも人はミスをする。その時にミスをカバーしてくれるのは一緒に働いている仲間だよ。」と言われたことが、非常に印象深いです。この言葉で自分の今までの行動が急に恥ずかしくなり、反省をするとともに周囲の人たちにリスペクトを持って接するようになりました。

実際に、この直後に私がミスをしてしまい、その時助けてくれたのはやはり周りの仲間たちでした。仕事というのはもちろん一人で進めることもありますが、様々な仲間たちと協力しながら進めないとダメだなと改めて感じます。

赤岩

自分ひとりで出来ることって実は少ないですよね。改めて、人の大切さを丹羽さんのお話から実感できました。

丹羽

そうですね。ここまで色々なお話をしてきましたけど、伝えたかったことは「一番重要なことは"人"」ということです。人と仕事をする、人を幸せにする、他人に対してリスペクトをする、などの意識は常に持っていなくてはいけません。私自身エンジニアとして長年やってこれているのは、周囲の人の助けやお誘いなどにより、多くの経験を積むことが出来たからです。

当社は、テクノロジーファーストを掲げるITベンチャー企業ですが、やはり一番大事なことは“人”だと思います。これは私がCTOとCHROを兼任していることにも繋がります。

10代20代で思い描いていたキャリアではありませんが、50歳を過ぎても新しい仕事に挑戦出来ていることは非常に楽しいです。皆さんも是非、やりたいことや好きなことに取り組むことができるキャリアを形成していただきたいと思います!

赤岩

丹羽さんのキャリア、またそこから学んだこと、そして結論、重要なことは“人”であること、私自身も非常に勉強になることが多かったです。

改めて貴重なお話をありがとうございました。

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